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湿気によるピアノのトラブル [ピアノ調律]

CRISTFORI クリストフォリアップライトピアノ (東洋ピアノ製造)
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4cent下げ調律 A=441Hz
室温23℃ 湿度74%

湿度がかなり高い為に
ジャックフレンジが、2ヶ所スティックを起こしていました。
「スティック」とは鍵盤やアクションのフレンジ部などで
動きの悪い状態となっていること。
音が出ない・出にくいなどの原因となります。
どんなピアノでも環境が好ましくないと
このような症状になりますが
これらは直すのも比較的容易ですので
人間でいう「風邪」のようなものでしょうか。

crist01_080611.jpg
ジャックフレンジのセンターピンを2ヶ所交換。
ジャックにとって程よいトルクで新しいセンターピンに替えてあげると
再び元気な音を出してくれる。

このクリストフォリは、出荷状態では
整音が足りていないと感じられる状態でしたが
オーナーの承諾のもと、大分時間をかけて整音を行い
ようやく少しピアノの良いところが出てきました。
引き続き全体のバランスを整えながら
もう少し整音作業の繰り返しとなります。

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少し時間があったので、錆びていたペダルを磨いておきました。


ヤマハアップライトピアノ No.U3
u3_080611.jpg
5cent上げ調律 A=441Hz
室温21℃ 湿度55%

製番が11万番台のわりと年季の入ったピアノ。
以前このピアノのオーナーから整音(せいおん)の依頼を受けてから
引き続きその後の調律にお伺いしています。
初期の状態では、ハンマーはかなり堅く
5分も弾いていると耳が痛くなるような音でしたが
しっかり整音作業をしてあげたところ
もともとの材の質が良いためもあってか
素晴らしい音色のピアノに化けました。
オーナーはこのアップライトの他に
グランド C3B もご使用ですが
生まれ変わったアップライトの音色のほうが
良い音だと言ってくださいました。


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