昭和40年代のグランドピアノの鍵盤を軽くする [ピアノ調律]
ヤマハのグランドピアノG2A(昭和44年納品)
フレーム上では「No.G2」でおなじみの
グランドピアノの鍵盤を軽くする調整を行いました。
この時代の No.G2 は
まだまだ現役で使われているものが多く
あちらこちらで調律の際に出会います。
そこそこの年数が経過しているため
本来の調子をキープしていない個体も少なくないです。
今回調整した G2A も全体的に
フレンジがスティックぎみで
タッチは異常に重たくなってしまっていて
このままでは思うように演奏が出来ないので
現代の標準的な重さくらいになるよう
各稼動部の抵抗を取り除く調整をしました。
ピアノ内部は消耗品の集合体ですので
一定の年月が経過したら
パーツの交換や調整が必ず必要になりますが
適切なメンテナンスで、想像以上に
長期に渡り付き合っていけるのも魅力の一つです。
詳しくは以下からどうぞ↓
ヤマハ グランドピアノG2A(No.G2) の重たい鍵盤を軽くする
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渡辺ピアノ調律事務所
〒154-0016 東京都世田谷区弦巻1-20-14
URL : http://www.piano-tokyo.jp/
E-mail : info@piano-tokyo.jp
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ヤマハ グランドピアノ GC1-SN の重たい鍵盤を軽くする [ピアノ調律]
ピアノの鍵盤を軽くして欲しいというご要望は少なくありません。
S.Kriebelピアノの修理・調整 [ピアノ調律]
鍵盤が下がったまま戻らない、
ディアパソンピアノのスティック修理など [ピアノ調律]
【還ってきた最低音「ラ」】消音ユニットを取外し本来のピアノに戻す [ピアノ調律]
ヤマハのアップライトピアノ U1A
(製造番号8万番台で昭和32年製)の調律にお伺いしました。
ちょうど10年前から調律に伺っていて
10年間きっちり半年ごとに調律なさっているので
20回くらいは調律に行っている事になります。
10年前に初めて伺った時に、
自宅に置きっぱなしになっていたピアノを
また使いたいというのが、調律するきっかけでした。
その時に、消音ユニットも同時に取付けたのですが
10年経って、今はまったく消音ユニットは使ってなくて
アコースティックでばかり使っているという事でしたので
お客様と相談の上、いらなくなった消音ユニットを
取り外してしまう事にしました。
まったく使わない消音ユニットを
付けたままにしておくメリットが無いからです。
今回、消音ユニットを取り外すことで
・鍵盤下の光センサーのアクチュエーター周りで出る雑音が無くなる
・レットオフ(ハンマー接近)を理想的な寸度に戻せる
・ハンマーストップを理想的な寸度に戻せる
・このピアノ限定ですが、最低音1Key(A)の音が出るようになる(笑)
・毎回の作業性が上がる
等、いい事がいっぱい。という訳で取り外しました。
このピアノはアクションの低音部ブラケットと
1Key(A)との間がほとんど無かったので
当時、最低音のハンマーを1本外して
ユニットの低音部軸受けを付けたのです。
そのため消音時は一応音が出ますが
アコースティック時は、最低音「ラ」が出ない状態でした。
お客様には一時的に外した最低音のハンマーを
大切に保管しておいて頂いてたので
今回それを元通り取付けて、晴れて最低音「ラ」が出るようになりました。
半年ほど前に、低音部の鍵盤あたりに
お酒かなにかをこぼしたと連絡を頂いて
その時は、外装と鍵盤の外し方を教えて
すぐに拭き取り、乾燥させておいて頂いたので
鍵盤や鍵盤下の棚やキーピン等は特に問題ありませんでした。
が...
消音ユニットの音源ボックスを外してみたら
写真のような酷い事になっていました。
こんなところにお酒が入り込んでいたとは...
もちろんこの音源は、既に電源すら入りません。
ですがお客様はこのところ
まったく消音ユニットを使っていなかったので
壊れている事すら気付かなかったそうです。
消音ユニットの部品を全て外しました。
テクニクスの音源ボックスは
台座とべったりと固着してしまうので
外すのが大変です。
光センサーにアクチュエーターのあるこのタイプは
どうしてもアクチュエーターと鍵盤底面の接点や
アクチュエーターの支点付近から雑音が出やすく
うまくありません。
後継機のコルグは、初期は同じ使用でしたが
現行のものは鍵盤とセンサーが非接触になっています。
ただ音だけはコルグのものより
このテクニクスのもののほうが好きです。
ユニットさん、長い間お疲れさまでした。
消音ユニットを外してから
整調を全て見直しつつ整音も少し手を入れて
(今回はハンマーに少し硬化剤を使用)
概ね予測していた通りに
ピアノが目一杯能力を発揮するようになりました。
消音ピアノユニットは
必要に迫られてる方はもちろん取付けて
便利に使って頂いて構わないのですが
必要が無くなった時は
ユニットを付けたまま使い続けるよりも
外してしまったほうが
ピアノにも弾き手にもメリットが多いです。
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自動演奏装置の取外し カワイピアノKL-705 [ピアノ調律]
新潟の親戚のところに置いてあったピアノを
東京の自宅に移動したので調律と
中音で1ヶ所スティックがあるので修理を
とのご依頼でお伺いしました。
スティックは鍵盤小口と口棒の隙間が狭くなり
接触して起きていました。
カワイのアップライトでは
稀に見かける症状です。
口棒とのクリアランスを修正してあげて
スティックはすぐに解消しました。
古い自動演奏装置が後付けしてあって
この部材達が共鳴して雑音を出していました。
伺ってみると、まったく使用しないし
電源すらとっていないとの事でしたので
お客様と相談のうえ、取り外すことにしました。
サイボーグのようになってしまっているピアノ
この基盤等が共鳴し雑音の原因になってました
鍵盤下部にも変なバネが使われていて
いかにもタッチに影響がありそうです
筬をくり抜いてセンサーをおさめてあります
マランツのレコーダーが付いてました
カセットテープです
全て取り外して棚板がすっきりしました
取り外された自動演奏装置です
かなり重たいです
ペダル突上棒は、次回ラウドとソフトともに
普通の突上棒と差し替えれば
普通のピアノになります
この自動演奏装置は、かなりしっかり取付けてあったので
全て取り外すのに難儀しましたが
なんとか外し終えました
自動演奏装置が原因だった共鳴による雑音も解消され
鍵盤下のバネも無くなりましたので
タッチも普通のピアノに戻りました
いちばんのメリットは、邪魔な機械が無くなったことで
今後の調整作業の際、手が入れやすくなった事につきます
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シゲルカワイ SK-3 の調律 [ピアノ調律]
シゲルカワイ SK-3 のピアノの調律に伺いました。
1年と少し前に新品で納品された際に1回だけ納品調律をされていて
その後、今回調律するまで一度も調律していないようです。
その為、ピッチが 40cent 近くも下がってしまっていて
元に戻すのに大変でした...
新品のピアノは、とにかく狂いますので
私の場合は納品後、1年に少なくとも3回くらいの調律をオススメしています。
その後2年から5年くらい、年2回程度は調律しておけば
ようやく調律が落ち着いて安定してまいります。
新品でピアノを購入予定の方は、ピアノの為にも
くれぐれも最初の数年はマメな調律をしてあげてください。
何事も最初が肝心です。
こちらは環境があまり良くありません。
この日は霧雨という事もありますが
それにしても湿度が80パーセントもありジメジメです。
このままいくと数年後に、せっかくのSKが
鳴らないピアノになってしまいそうな予感が...
エアコンとの位置関係もあまり良くありませんが
冷房とドライは、ルーバーを水平にして使用するので
まだいいとして
暖房は別の物を使って頂く事をお勧めしました。
温湿度管理がまったくされないまま
1年経過して、整調も乱れていました。
あがき(鍵盤の沈む深さの調整)ですが
このように深さにバラツキが出てしまっていました。
(3鍵のうちの真ん中)
鍵盤二カ所が、2回目以降の打鍵で音が出にくい状態になっていました。
ハンマーテールとバックチェックの関係を疑いましたが
今回の場合、そうではないようです。
スプリング調整等の整調の見直しでましになりました。
鍵盤周りも今一度見直しておきました。
バランスキーピンを薬品を使用し綺麗にします。
結構汚れているものです。
フロントピンも同様に処理します。
キーピンに最適な潤滑剤を塗布しておきます。
バランスホールを今一度調整します。
フロントも同様に。
6時間半作業して、どうにかピアノらしくなりました。
新品のピアノですが、行っている作業の内容や手間は
30年調律していないピアノと変わりません。
新品ピアノは、安定するまでは
短いスパンで調律を繰り返ししつこく行う必要があります。
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ヤマハU7への消音ピアノユニットの取付|渡辺ピアノ調律事務所 [ピアノ調律]
ヤマハのアップライトピアノ U7 に
消音ピアノユニットを取付けました。
製造番号 79万番台のピアノです。
日中は子供さん達が使用しているので
お母さんが、自分の時間がとれる夜に弾きたいとの事で
取付ける運びとなりました。
コルグでは「ハイブリッド・ピアノ」なんて
大層な名前を付けてますが、なんのことはない
従来通りの消音ユニットです。
今回の No.U7 の場合、ピアノ側では
・筬を4カ所切断
・センターレールにL型アングルを立てる為にドリルで穴あけ
消音ユニット側では
・消音バーの中音ブラケットの来る位置と高音側を切断
以上の定番の加工だけで取り付きました。
これで好きな時間に弾けるようになりますね!
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ピアノの重たい鍵盤を軽く|渡辺ピアノ調律事務所 [ピアノ調律]
重たい鍵盤のピアノでお困りのお客様からのご依頼で
鍵盤のタッチを軽くする調整を行いました。
鍵盤のウェイト調整は、鍵盤全域が軽くなるだけでなく
同時に隣同士の鍵盤の重さが誤差無く揃いますので
大変弾きやすいピアノになります。
調整の様子は以下からどうぞ↓
ヤマハ W-103 の修理、調整|渡辺ピアノ調律事務所 [ピアノ調律]
絶対に使わないでください|渡辺ピアノ調律事務所 [ピアノ調律]
- 効果は認められない
- 万が一、溜まった水がピアノ内部に掛かると大惨事になる
FAQを更新|渡辺ピアノ調律事務所 [ピアノ調律]
年末年始のお休みのお知らせ [ピアノ調律]
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アップライトピアノ専用 吸音防音パネル [ピアノ調律]
- サイズ : 幅 1500mm 縦 1185mm 厚さ 115mm
- 重量 : 約30kg
ピアノとケミカル [ピアノ調律]
ピアノの内部には、適材適所で多数のケミカルが使われます。
用途は様々で、潤滑、防錆、雑音の防止などです。
古くからの定番として黒鉛が代表的ですが
昨今では、モダンなケミカルが使われることも多くなっています。
先日、ケミカルの輸入代理店の方が事務所に
新しいケミカルのサンプルを持ってきてくれました。
ピアノに使用される潤滑剤は
木やフェルトクロス等が多様されている事もあり
サラサラ系のものが重宝しますが
今回のものは粘度のあるタイプで
これは金属と金属の接点、
ペダル周りや、ピアノの椅子の稼動部などに
使用出来そうです。
そのうちテストしてみます。